Seedance
Seedance のプロンプトは、誰が、どこで、何をして、カメラがどう動くかを順に伝える指示文です。2.0 系はショット番号で、2.5 は秒単位の区間でシーンの流れを分けます。
プロンプトの構成
飾った描写ではなく、誰がどこで何をして、カメラがどう動くかを伝える指示として書きます。
よいプロンプトは、広告コピーのような描写ではなく具体的な作業指示です。誰が、どのようなシーンで、どんな動作をするのか、カメラはどう動くのか、出来事がどの順番で起こるのかを伝えます。
precise subject + action details + scene/environment + lighting & color tone + camera movement + visual style + image quality + constraints
正確な被写体 + 動作の詳細 + シーン・環境 + 照明・色調 + カメラワーク + ビジュアルスタイル + 画質 + 制約
まず「誰が」「何をするのか」を固定し、「どこで」「どんな雰囲気か」を説明したあと、「どう撮るか」を伝えます。最後にスタイル・画質・制約で結果を整えます。
ビデオノードには、ネガティブプロンプトを別に入力する欄がありません。ウォーターマークや字幕を入れないといった制約も、プロンプトの中に文章で書きます。
被写体の定義、記号の書き方、参照資料の指定といった基本的な書き方は、Seedance 2.0 系と Seedance 2.5 で共通です。
対応する入力と長さ・比率・解像度は、動画モデルで確認できます。
被写体の定義と記号の書き方
参照画像の中の対象は被写体として定義して同じ名前で呼び、音と字幕は記号で種類を区別します。
被写体の定義
参照画像 1 枚に複数の対象が写っていることが多いため、特定の対象を正確に指すには、まず被写体を定義します。
Define [key features] in <Image_N> as <Subject_N>
画像 N の中で [主な特徴] を持つ対象を被写体 N として定義する
- 特徴は、衣装・髪型・外見・カテゴリーのような変わらない要素 2〜3 個で、見分けられるように書きます。
- 人物が複数いる場合はそれぞれを定義し、以降の記述でも同じラベルを一貫して使います。
- 画像の番号は、ビデオノードに参照画像を接続した順番に従います。
Define the woman wearing a red dress and a straw hat in Image 1 as Subject 1
画像 1 で赤いワンピースと麦わら帽子を身に着けた女性を Subject 1 として定義する
被写体をあらかじめ定義しない簡単な場合は、言及するたびに @ で資料と結び付けます。
girl @Image1 walks briskly to the dormitory entrance @Image2
画像 1 の少女が、画像 2 の寮の入り口へ足早に歩いていく
音と字幕の記号
音楽、効果音、セリフ、字幕は、記号で囲んで種類を区別します。
| 種類 | 記号 | 例 |
|---|---|---|
| 音楽 | () | (a sparse electronic score with a slow pulse) |
| 効果音 | <> | <a chair scraping, distant chatter from the hallway> |
| セリフ | {} | says in Korean {다음 역에서 내려요} |
| 字幕・画面内の文字 | 【】 | 【Chapter One: Departure】 |
- セリフが中国語や英語でない場合は、何語なのかも一緒に書きます。
- 1 つのプロンプトの中では、セリフの言語を 1 つにそろえます。固有名詞は例外です。
- 音楽・効果音・セリフは、ビデオノードで音声をオンにしたときに生成されます。参照ビデオを接続すると音声がオフに切り替わるため、必要に応じてもう一度オンにします。
ショットの構成
Seedance 2.0 系では、秒単位のタイムスタンプではなく、ショット番号で順番だけを決めることをおすすめします。
モデルは空間と時間を分けて扱うため、複雑な映像ほど、時間の流れに沿った絵コンテの形で書くのが適しています。ただし 2.0 系は正確なタイミングの指定が不安定で、秒単位を強制すると生成結果が不自然になることがあります。
Shot 1、Shot 2、Shot 3 で順番だけを決め、ショットごとの長さはストーリーに合わせてモデルが決めるようにします。映像全体の長さは、ビデオノードで選んだ長さに従います。
各ショットは次の順番で書きます。
Shot N: [Camera movement or transition] → [Subject action and expression] → [Position or spatial change] → [Audio]
ショット N:[カメラワークまたはトランジション] → [人物の動作と表情] → [位置・空間の変化] → [オーディオ]
1 つのショットにはカメラワークを 1 つだけ書きます。プッシュ・プル・パン・移動を一度に求めると、画面が不安定になります。
参照資料の配置
資料ごとに役割を決めて必要な分だけ接続し、正確に参照させたい資料ほどプロンプトの前の方で指定します。
資料の番号は接続した順番です
参照画像はビデオノードに接続した順に画像 1、画像 2 となり、プロンプト入力欄の上に表示される画像サムネイルの順番と同じです。参照ビデオは、キャンバスのノードから接続したビデオが先の番号を、直接アップロードしたビデオがその後の番号を受け取ります。接続を外してから接続し直した資料は、最後の番号になります。
資料を番号で呼ぶ方法は、参照画像や参照ビデオを接続したときに使います。この 2 つの入力は、開始・終了フレームと一緒に接続できません。
資料は役割に応じて、人物の固定、シーンのトーン、カメラワークに分けます。おすすめの構成は、人物画像 1〜2 枚(顔のクローズアップと全身)、シーン画像 1 枚、カメラワークを収めたビデオ 1 本です。
接続できる最大数まで埋めないことをおすすめします。 参照画像は 2.0 系で最大 9 枚、2.5 で最大 30 枚まで接続できますが、資料が多いと、モデルはどの特徴を優先すべきか判断できません。その結果、スタイルが互いにぶつかったり、被写体を正しく認識できなかったり、結果が意図から外れたりすることがあります。
正確に参照させたい資料ほど、プロンプトの前の方で指定します。
Reference <Subject_N> in <Image_N> to generate ...
画像 N の被写体 N を参照して〜を生成する
Reference <Action/Camera movement/Style/Sound effect> in <Video_N> to generate ...
ビデオ N の動作・カメラワーク・スタイル・効果音を参照して〜を生成する
総合例
参照の指定、被写体の定義、ショットの構成、スタイル・制約の順に書いた Seedance 2.0 系のプロンプトです。
プロンプトは、実際に書く順番どおりに次の 4 つの部分でつながります。
- 参照の指定 — 画像 1 の少女を主人公に、画像 2 を寮のシーンとして使い、ビデオ 1 のカメラワークを参照します。
- 被写体の定義 — 画像 1 で紺色のカーディガンを着た少女を Subject 1 として定義します。
- ショットの構成 — 2 つのショットに、動作と効果音、セリフ、音楽、章タイトルを分けて書きます。
- スタイル・画質・制約 — スタイルと色調、顔が崩れないようにする条件、字幕とウォーターマークを入れないことを指示します。
Use the girl in Image 1 as the main character, use Image 2 as the dormitory scene reference, and refer to the camera movement in Video 1.
Define the girl in a navy cardigan in Image 1 as Subject 1.
Shot 1: At dusk, the camera follows Subject 1 in a medium shot as she walks to the dormitory entrance. She pauses at the doorway and takes a deep breath.
<footsteps echoing in an empty hallway>
Shot 2: The camera cuts to an indoor medium shot. Subject 1 enters and lowers her head, then looks up with a smile and says {I passed}.
(soft lo-fi piano plays quietly underneath)
【Chapter One: The Result】
Cinematic documentary style, warm tones, soft lighting. The character's face remains stable without deformation. Keep it subtitle-free. Do not generate a watermark.Seedance 2.5 のプロンプト構成
Seedance 2.5 は一度に最大 30 秒を生成するため、時間とともに何がどう変わるかをプロンプトに書きます。
被写体の定義、@ による結び付け、記号の書き方、カメラ用語、参照資料の指定といった基本的な書き方は、2.0 系と共通です。
2.5 は一度に最大 30 秒まで生成するため、5 秒分のシーン描写だけでは映像全体を制御しにくくなります。モデルを映像コンテンツのプロデューサーとして扱うように、ビジュアルストーリーテリングの流れに沿って構成を整えて書きます。
30 秒の映像を作る場合は、次の 4 つの項目をそろえることをおすすめします。
| 項目 | 書く内容 |
|---|---|
| Asset Referencing | 各資料の接続順と用途 |
| One-Sentence Summary | 被写体、場所、出来事、ジャンル・スタイル、カメラワークを含む 1 文の要約 |
| Detailed Plot Description | タイムスタンプや Shot N で区間を分けたストーリー |
| Additional Notes | 映像全体で一貫して保つ要素 |
求める結果は肯定文で書くことをおすすめします。2.0 系と異なり、2.5 で否定の指示が反映されるのは字幕とオーディオだけです。
時間区間の分け方
Seedance 2.5 は秒単位の区間を読み取るため、区間ごとに明確な動作を 1 つずつ配置します。
2.0 系ではショット番号で順番を決めますが、2.5 は秒単位の区間を読み取ります。区間は次の 3 つのルールに沿って書きます。
- 整数の秒で書きます。
- 区間の間に空白の時間を作りません。
0-3sの次を5-6sにするなど、間を飛ばさないようにします。 - 1 つの区間には明確な動作を 1 つだけ入れます。内容が少ないとモデルが任意に埋め、多いとカットが細かく分かれすぎたり、ストーリーの一部が抜けたりします。
Klipse はビデオノードで選んだ長さで映像を作るため、最後の区間がその長さで終わるように書きます。次の例は、長さを 30 秒に選んだ場合です。
0-5s: The chef sets an empty plate on the counter and picks up a spoon. 5-15s: Slow push in as sauce is drizzled across the plate in one line. 15-25s: A hand places three scallops down, one at a time. 25-30s: Pull back to a wide shot of the finished plate.
0〜5秒:シェフが空の皿を置き、スプーンを手に取る / 5〜15秒:ソースを 1 本の線で垂らす間、ゆっくりプッシュイン / 15〜25秒:手がホタテを 1 つずつ 3 つ置く / 25〜30秒:完成した皿へプルバック
特定の時点や相対的な時間も指定できます。
Quick left sideways transition at the 5-second mark.
5 秒の時点で、左方向へ素早く横にトランジションする
The frame freezes for 1 second after the main character presses the shutter.
主人公がシャッターを押したあと、画面が 1 秒間止まる
時間の指定は、動作の繰り返し回数を数えるためには使えません。「1 秒に 3 回うなずく」のような指示は反映されません。
参照範囲を絞る
Seedance 2.5 では、資料ごとに取り入れる要素だけを選んで指定します。
2.5 は参照画像を最大 30 枚まで受け取るため、資料からどこまで取り入れるかも明示することをおすすめします。参照資料に含まれる、求めていない背景や隅にいる通行人、望まない色まで、結果に一緒に反映されることがあるためです。取り入れる要素の後ろに only を付けて、範囲を限定します。
@Image 1 defines the woman's face and green jacket only. @Image 2 defines the coffee shop counter and the window light only. @Video 1 defines the camera move and the pacing only.
画像 1 は女性の顔と緑のジャケットだけ / 画像 2 はカフェのカウンターと窓辺の光だけ / ビデオ 1 はカメラの動きとペース配分だけを定義する
資料が求める内容を正確に含んでいる場合は、同じ内容をもう一度書きません。「ビデオ 1 の動作とカメラワークを厳密に参照し、順番を一致させる」とだけ書けば十分で、手を上げる、振り向くといった細部を改めて書く必要はありません。
複数アングルの画像を参照する
同じ対象を複数のアングルから写した画像は、すべて 1 つの対象であることをプロンプトで明示する必要があります。
2.5 は、1 つの対象を複数のアングルから写した画像をまとめて参照できます。ただし画像を接続するだけでは、互いに別々の複数の物として読み取ります。
@Image 1 defines the front of the desk lamp. @Image 2 defines the left side of the same desk lamp. @Image 3 defines the back of the same desk lamp. All three images show one lamp. The video must contain only one lamp.
画像 1 はデスクライトの正面、画像 2 は同じデスクライトの左側面、画像 3 は同じデスクライトの背面を定義する。3 枚の画像は 1 つのランプを写している。映像にはランプが 1 つだけ登場しなければならない。
最後の文が要点です。
- 複数アングルの画像は、被写体が 5 つ以下のときに使うことをおすすめします。被写体がそれより多い場合は、1 つのアングルの画像だけを使うほうが安定します。
- 複数のアングルが必要な場合は 1 枚にまとめず、アングルごとに別の画像として接続します。
キーフレームを参照する
絵コンテを先に描き、その順番どおりに映像を作るときは、絵コンテの接続方法によって結果が変わります。
絵コンテは、開始・終了フレームではなく参照画像として接続します。複数のカットを 1 枚にまとめるか、カットごとに分けて接続するかによって、結果が分かれます。
| 区分 | 複数のカットを 1 枚にまとめた絵コンテ | キーフレーム |
|---|---|---|
| 接続方法 | 複数のカットを画像 1 枚にまとめて接続 | カットごとに別の画像として、順番に接続 |
| 結果 | ストーリーだけを参考にし、画面はモデルが自由に構成 | 接続した絵に比較的厳密に合わせる |
画面を正確に合わせるには、カットごとに別の画像として順番に接続し、プロンプトの最初の文でキーフレームとして使うことを宣言します。
Use Images 1 to 7 in order as keyframes.
画像 1 から 7 までを順番にキーフレームとして使用する
1 枚にまとめた絵コンテは、ストーリーの大きな流れだけを参照します。
- 15 コマ以下の線画や棒人間で描いた絵コンテがおすすめです。
- 絵コンテの上に文字を入れません。
- 絵コンテにない動作・カメラ・スタイルなどの情報は、プロンプトで補います。
絵コンテがコンセプトスケッチ程度であれば、プロンプトはシンプルに書いてもかまいません。
Construct a complete story plot according to the storyboard sequence, and use the shots in a reasonable and coherent way.
絵コンテの順番に沿って完結したストーリーを構成し、ショットを合理的かつ一貫して使う
3D クレイモデルを参照する
カメラワークと動線だけを収めたシンプルな 3D アニメーションを参照ビデオとして接続すると、その動きに沿って求める見た目でレンダリングします。
Seedance 2.5 で追加された参照方式です。3D ツールで人物は円柱、物は球のようにシンプルなモデルを置き、カメラワークと動線だけをアニメーションにしたあと、その映像をビデオノードに参照ビデオとしてアップロードします。Seedance 2.5 は映像の動きに従いながら、求める見た目でレンダリングします。
どの要素まで参照するかを明示します。
Refer to the camera movement and motion in @Video 1...
ビデオ 1 のカメラの動きと動作を参照
Refer to the lighting changes, camera movement, and motion in @Video 1...
ビデオ 1 の照明の変化、カメラの動き、動作を参照
クレイモデルと実際の人物の対応も、プロンプトに書きます。
Map the man in gray clothing from @Image 1 to the red model in @Video 1, and replace the green model 2 in @Video 1 with the red-haired girl from @Video 2.
画像 1 のグレーの服の男性をビデオ 1 の赤いモデルに対応させ、ビデオ 1 の緑のモデル 2 をビデオ 2 の赤毛の少女に置き換える
Seedance 2.5 に接続したビデオは、常に参照として使われます。replace のような表現を使っても、接続したビデオを直接編集するのではなく、参照して新しい映像を作ります。
- 精巧なモデリングより粗いモデリングのほうがよく反映されます。
- クレイモデルの映像には、軌跡線や座標軸のような要素が映らないようにします。
- クレイモデルの映像があっても、求める結果を詳しく書きます。資料があるからと説明を減らすと、結果の品質が下がります。